リタイア後の脳の慣性。ストレス源を断っても残る、飲酒と希死念慮。

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1. 職場復帰とリタイア

がん治療を終え、一度は職場への復帰を試みた。しかし、そこで直面したのは、以前と変わらぬ構造であった。 58歳で職場を去るという決断は、最終的な手段であったが、それによって長年蓄積された脳のパターンが即座にリセットされるわけではない。

2. 飲酒の習慣化と脳の神経回路

最大のストレス源(職場)から離脱した今も、飲酒習慣が収束しない理由は、それがすでに「意志」の問題ではなく、脳内の「報酬系回路」として定着しているためである。

長らく嫌なことを忘れるために酒を頼ってきた結果、脳はストレスを感じるたびに自動的にアルコールを欲する仕組みを作り上げた。退職によって大きな火種は消えたが、私のような面倒な人間は新たな不満を見つけてはストレスとする。小さな不快感や「手持ち無沙汰な時間」に対しても、脳が飲酒で対処しようとしている状態にあるようです。

3. 翌朝の希死念慮:化学的リバウンドの正体

結局飲酒量は多少減ったが、その中でも少しばかり飲酒量が増えた翌朝に生じる一瞬の希死念慮は、現在の生活に対する絶望ではなく、脳内物質による生理現象であるらしい。

  • セロトニンの枯渇: アルコールによって前夜に強制放出されたセロトニンが、翌朝には底をつく。
  • 自律神経の乱れ: 離脱症状としての不安感が、特に双極性の脳において、ほんの一瞬「希死念慮」を発動する。

これは、職場でのストレスが原因ではなく、「脳がアルコールから抜ける際の化学的な不具合」と説明できる。これだけ第三者的に考えられるのは職場を辞めることで各所への「責任」がなくくなり、余裕ができているおかげである。

4. 回復へのタイムラグと自己認識

職場を辞めて自由を得たにもかかわらず、心身が健全化しないことに焦燥感を覚えるが。しかし、以下の要素が重なっている現状では、回復には相応の時間が必要となる。

  • 治療後の身体的ダメージ: がん治療を完遂したとはいえ、その過程で受けた肉体的な老化や衰えは、現在もベースの体力を削っている。
  • アイデンティティの再構築: 職業人としての役割を終え、自由な時間が増えたことで、逆に内面的な課題(アルコールや精神的傾向)と正面から向き合わざるを得なくなっている。

5. 結論:今は「脳の再構成」を待つ段階

現在の不安定さは、リタイアの選択が間違っていたからではなく、脳が「ストレスなしで生きるモード」にまだ適応できていないために起きている。 朝の希死念慮が脳の物理的な誤作動であることを認識し、まずは飲酒による化学的なアップダウンを平準化していくことが、論理的な快復への唯一の道筋となるであろう。

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